2017年6月7日水曜日

経営者が勝手に会社からお金を引っ張るのは危険

会社の財産と個人の財産は別だという話です。

ワンマン企業だと、会社の財産を勝手に自分のために使っており、そのことについて特に気に留めていないところが多いかと思います。

ただ、これって、場合によっては横領とかになるんですよね・・・


会社から経営者がお金を借りようとすると、利害が対立します。
そのため、利益相反取引ということで、株主総会や取締役会の承認がなければ無効になるのです(会社法356条・365条)。

どういうことかというと、勝手に会社からお金を借りたという立て付けが本来はできず、勝手に会社のお金を使い込んだということで、業務上横領になってしまうのです。

会社の財産といっても、結局経営者が作り上げた財産だと思われるかもしれないのですが、そういうシステムですから、仕方がありません。

これを避けるためには、自分で出来る最善の方法があります。

・全株主を経営者にする
 そうすると、株主の同意があることになるので、法律上も、貸付が有効となります。

しかし、税務の問題もあって、難しいと言われることもあるでしょう。

そんなとき、やはり弁護士をつけて、株主総会や取締役会をきちんと開くことが大切となるのです。

警察が来てからでは遅い。早めに弁護士に相談を

弁護士 杉浦智彦

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