2017年5月22日月曜日

まずいぞ!個人情報保護法改正5~ほかのひとに提供する場合の2つの注意点~





第5回は、④個人情報の提供 の話です。

個人情報を第三者に渡す場合は、本人の同意が必要となります。

勝手に、人の名前や携帯電話の番号を教えてはいけないことになります。

しかし、そうはいっても、警察などから情報提供を求められたり、過去に所属していた従業員の新たな勤務先から照会があったりしたとき、どうしたらいいのか悩むでしょう。
また、ダイレクトメールを送信するときに、業者に委託したいのに、それもできなくなるのか?とお思いの方もいるかと思います。

今回は、個人情報を第三者に渡す時に覚えておきたい2つのルールをお教えします。
一つは、「利用目的の達成に必要な範囲内において個人データの取扱いの全部又は一部を委託する場合」は、きちんと監督することを条件としていれば、本人の同意は不要です。
そのため、DMを送信するときに、業者に顧客名簿を渡すこと自体は問題がないのです。
しかしながら、そもそもDMの送付名簿の方々に、利用目的としてDMを送るなどをしても良いかどうかを明記しておく必要はあります。
また監督として、目的外利用しないことや、終わったらすぐ廃棄するなどを書面で約束させることも必要となります(ここは弁護士に詳細を確認していただくのがベストです。)

二つ目は、警察などからの法令上の問い合わせには答えてよいというルールです。
警察からの捜査依頼が法令に基づく場合には、本人の同意がなく警察に対して提供しても、第三者提供の制限に違反することにはなりません。
ただ、これは「法令上の問い合わせ」でなければならず、従業員の新たな勤務先からの照会があったときに、教えてよいかは本人の同意が必要となりますので、ご注意ください。
二つ目の要件は、想像以上に狭いので、弁護士のアドバイスをあらかじめ受けておくのがよいでしょう。


以上のことを注意して、個人情報を他の人に提供するのがよいでしょう。


個人情報保護法の施行が差し迫る中、
緊急で整備したいというご依頼も、情報管理方法の指導も弁護士の杉浦まで。

個人情報保護法パックを総額20万円で
特設サイトはこちら

0 件のコメント:

コメントを投稿

契約書チェックのコツは、変更してそうなところを探ること

契約書チェックのコツの話をします。 実は、多くの契約書には、「元ネタ」があります。 それは、ひな形であったり、さまざまです。 そして、契約書チェックで多くの弁護士がしているところは、その元ネタと違う部分を探すことなのです。 ひな形のままであれ...